花街あれこれ *このブログに掲載されている写真・画像を無断で使用することを禁じます。
by gionchoubu
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京都パンパン赤線時代 六十
昭和27年11月5日 京都新聞夕刊
『年少者保護運動によせて 花売娘の巻-終-』
『しがない収入求め 汚れた夜の歓楽街へ』
『名ばかり児童憲章・福祉法』
―生活が苦しいというのは決定的な打撃なのだ。どんな保護法があろうと、生きるためにはすべて無視される。児童福祉法も児童憲章もそんな場合には無視されるものの一つなので。夜の盛り場に咲く“花売娘”達は体をはったギリギリの生活をやっている。恵まれた子供には考えられぬ世界だろう。記者は風の冷たい土曜日の夜彼女達の生態を探ろうと新京極へペンのレンズを向けてみた―
午後十時、寺町四条の角に立つ。家路へ急ぐ映画帰りの雑踏が通り去ったあとに、サロンの入口へ首を突っ込んでいるクツみがきの少年をみつけた。
“どうや?”と話したら私服と間違えたのか“今日はアカンもう帰る”とソソクサと立ち去った。たしか児童福祉法では未成年者の街頭労働を十時以後は禁止していたはず。逃げるのも道理なわけ。
いたいた。小学校を出ばかり位の可愛い子だ。“あと一本残ったのよ、買って・・・”と、声は明るいが手は冷たそうに口にあてている。
事情を聞いたら北鮮から引揚げたが、父が病気で母と兄は働きに、彼女も昼は看病、夜は花売りをしているのだという。
一日の収入は二百円どまりだが、全部母親へ渡しているとか“パンパンになったらいかんてお父ちゃんやかましいのよ”と何事もないように平気で答える。名はK子十四歳だ。家に帰るという彼女に分かれたのは十時半。
仲見世で二人連少女達に会う。“まだ三本しか売れてヘン”という。取締り人達にきくと、年に応じて二人、三人が組になって働いているのだそうだ。四条小橋では大きなカゴを抱えた三十五、六のひねた?花売娘にも出会う。
花がよく売れるのは春から夏にかけてだが、買手は酔客とはものもあるとか。一本売って二十円から四十年の利益になる。
十一時を過ぎた木屋町筋を、さっき分かれたK子が仲間と組んでまた売り歩いている。まだ時間があるのでもう一度仕入れてきたと弁解めいた答えをする。
もう一人はT子といい同じ年。K子のサッパリしたチェッックのコートと違って汚れたセーラーにズボンをはいている。K子が話してくれたT子の家庭というのは・・・
無職で働かない父は、日雇いでかせいだ母から金を奪っていく。三人兄妹で兄は京極でクツ磨き。姉のS子とT子が春から花売りをして家計を助けていたのだが、十七になったS子はバーの女給達とつきあっているうちに口紅を塗ることを覚えてとうとう三日前からGIさんと遊ぶようになった。
「児童はよい環境の中でそだてられる」と児童憲章はいうけれど、そして「午後十時以後盛り場に出入りさせてはならない」と福祉法を決めたけれど生きてゆけぬ彼女達に与えられた何物があろうか。
新京極にいる花売娘は二十七人、ツジ占い売二人、紙売六人、それにクツみがきは七人といった顔ぶれだ。わずかな収入を求めている彼等を本当に保護できる法律がいつしなったらできるだろうか。
by gionchoubu
| 2018-01-25 15:52
| パンパン、赤線
|
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