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傀儡子記、大江匡房

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傀儡子記(かいらいしき)

傀儡子は、定まれる居なく、当(マモ)る家なし。穹盧氈帳、水草を逐ひてもて移徙す。頗る北狄の俗(ナライ)に類(ニ)たり。男は皆弓馬を使へ、狩猟をもて事と為す。或は双剣を跳らせて七丸を弄び、或は木人を舞はせて梗を闘はす。生ける人の態を能くすること、殆に魚竜曼蜒の戯に近し。沙石(幻術)を変じて金銭となし、草木を化して鳥獣と為し、能く人の目を□す。女は愁眉・啼粧・折腰歩・齲歯咲を成し、朱を施し粉を傳け、倡歌淫楽して、もて妖媚を求む。父母夫聟は誡□せず。亟行人旅客に逢ふといへども、一宵の佳会を嫌はず。徴嬖の余に、自ら千金の?の服・錦の衣、金の釵(カンザシ)・鈿の匣の具を献ずれば、これを異(ウヤマ)ひ有(ヲサ)めざるはなし。一畝の田も耕さず、一枝の桑も採まず。故に県官に属かず、皆土民に非ずして、自ら浪人に限(ヒト)し。上は王公を知らず。傍牧宰を怕れず。課役なきをもて、一生の楽と為せり。夜は百神を祭りて、鼓舞喧嘩して、もて福の助を祈れり。

東国は美濃・参川(三河)・遠江等の党を、豪貴と為す。山陽は播州、山陰は馬州等の党、これに次ぐ。西海の党は下と為せり。その名のある儡(クグツ)は、小三、日百、三千載・万歳。小君・孫君等なり。韓娥の塵を動かして、余音は梁を繞る。聞く物は纓を霑して、自ら休むこと能はず。今様・古川様・足柄・片下・催馬楽・黒鳥子・田歌・神歌・棹歌。辻歌・満固・風俗・咒師・別法等の類は、勝げて計ふべからず。即ちこれ天下の一物なり。誰か哀憐せざらむや。

以上『日本思想大系8、古代政治思想』岩波書店で、<大曽根章介 校注>を元に漢文の原文を現代訳にしたものにアレンジを加えたものです。これでも難しいので、今回は『趣味史談 遊女の時代色』武田完二著で意訳してもらうと、

くゞつには定まった家がない。テント住居をしながら水草を逐って流れ歩いて行く。その様子は頗る北狄(蒙古人)の風俗に似ている。男は皆弓馬を習ひ、狩猟を事とする。或は双剣を跳ね上げ、匕(アイクチ)を弄び、また木人(人形)を舞はし、梗(これも人形)を闘はせて、まるで生きた人間のやふにあつかふ。或は沙石を変じて金銭となし、草木を化して鳥獣となし、人目をおどろかす。女は様々のメーキャップよろしくあって、みだらな歌を歌ひ、淫楽の友として媚びを売る。親も亭主もそれを一向苦にしない。行人旅客と逢って一夜の佳会をなすことも敢て辞さない。客は可愛さの余り、千金でも与える。そこで錦?の衣装から、金のかんざし装身具の類まで、何でもかでも持たぬものはない。彼等は一畝の田も耕さず、一枝の桑も採らない者で、県官の支配を受けないから、土民ではなく流浪の民だ。上に王公のあるを知らず、少しも地方の役人を怖れない。課役もないので、一生を安楽に暮らしてゐる。夜は百神を祭り、太鼓をたゝき踊り騒いで神の助けを祈る。東国の美濃、三河、遠江などのやからが最も豪気なもので、山陽の播磨、山陰の但馬などのやからがその次、西海(九州)のやからは最下等とされてゐる。名高いくゞつ(あそびめ)には、小三、百三、千歳、萬歳、小君、孫君などがある。何れも歌舞に妙を得て音声いとも美しく、聞く者感に堪えざるものがある。今様、古川様、足柄、竹下、催馬楽、里鳥子、田歌、神歌、棹歌、辻歌、満週、風俗、咒師、別法士の類、何でもやる。これも天下の一物だ。誰か哀れをもやうさぬものがあろう。

大江匡房の遊女記が河川に屯した遊女群を描いているのに対し、同じ筆者が同時期に記したとされるこの『傀儡子記』は平安期より、陸を拠点とした、売笑を生業の一つとした人形使いの集団を述べています。

遊女記で匡房は遊女を随分好意的に見つめているのに対し、傀儡子記では客観的に、この得体の知れぬ一族を眺めているようです。傀儡子(くぐつ)と京都の関わり次回紹介させていただきます。


by gionchoubu | 2016-01-18 12:54 | 遊郭・花街あれこれ | Comments(0)