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by gionchoubu

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全国遊廓案内とカストリ出版


全国遊廓案内とカストリ出版_f0347663_11391560.jpg
花街ぞめき様
こんにちは。

昨年、『全国遊廓案内』を復刻編集したカストリ出版の渡辺豪と申します。

私が同著を復刻した際、同様に編者の全国遊覧社や発行者の佐藤丘巢について調べましたが、
結果は芳しいものではありませんでした。
以下、私が知り得た範囲のことをお伝えします。


私は発行者の佐藤が、実質的な制作の主体と見ています。
奥付の住所は常盤松94とありますが、
渋谷区図書館が公開している昭和8年の『渋谷区商工地図索引』では
それらしいものは見つからず、
個人宅が仕事場所(とする程度の規模)だったのだと思います。
https://www.lib.city.shibuya.tokyo.jp/hp/shibuyanopage/8_shibuyaku_shokochizu_sakuin/00_shibuyaku_shoukouchizu_sakuin.html

国際日本文化研究センターが公開している「渋谷区詳細図」(昭和35)によって、
常盤松94の位置が特定できます。
(そもそも際どい内容ですので、内務省による発禁を恐れて虚偽の住所かも知れませんが。)
http://tois.nichibun.ac.jp/chizu/

ご懸案のどうやって情報収集できたのか?という疑問ですが、
私も新聞社・新聞記者からの聴取という説に賛成です。
時代は下りますが、昭和30年の『全国女性街ガイド』を記した渡辺寛も
労働新聞の記者として全国を歩き回ったからこそ知り得た情報で、
横の繋がりや地元の記者からの情報提供があったことが明らかになってきました。
(この辺りは現在も調査中で、まだアウトプットしていません。来年、渡辺寛全集を出す予定です)

まして昭和5年であれば、新聞社が最大の情報の担い手であり、
むしろ新聞社無くしては成立しなかったのではとさえ感じています。

仰る通り温度差も顕著で、松川の『全国花街めぐり』では
著作内で、教えて貰ったのみで松川自身があまり知らないことを認めている地域も散見され、
翻って『全国遊廓案内』も、似たような状態なのだろうと推測できます。


話が前後してしまいますが、著者の謎についてもう一つ捨て難い可能性として、
戦前の段階で早くも全国の商工図(『大日本職業別明細図』)を作成していた「東京交通社」が候補として挙がります。
奇しくも著作発行者の木谷賀の住所は同じ渋谷区です。
(発行所の東京交通社も同住所)

全国区の商工図を作成する能力を有していれば、
各地の遊廓に精通していても何ら不思議ではありません。
なんと商工図の製作は外地にも及んでいるのです…。
https://rnavi.ndl.go.jp/research_guide/entry/theme-honbun-601013.php


前年昭和4年に発行された『全国花街めぐり』は、発行から半年を待たず12刷を重ねるほどでしたので
商売上は大成功といえそうです。
(読売新聞・昭和4年12月10日紙面参照)

かたや、東京交通社の『大日本職業別明細図』が、どういったビジネスモデルだったのか不明ですが、
泥臭く全国虱潰しに調べて図示化するだけで金にする、という、やや山っ気のある商魂も透けて見えて
前年『全国花街めぐり』の成功の機に乗じる所も、同社の性格に相通ずるものを感じます。

状況証拠のみで、物的証拠は全くありませんが、
現状では私はこの東京交通社、もしくは同社に関係する要人による制作という可能性が最も高いと考えています。
(こじつけ臭くなりますが、「東京交通社」と「日本遊覧社」のネーミングも似ていると思うのは私だけでしょうか…。)


※木谷賀という人物自体、あまり掘り下げがなされていないようなので、
更なる研究を望みたいところです。


佐藤丘巣(巣は新字体)の名は湯本豪一『第四次『東京パック』要覧 目次一覧および人名索引』に幾つか見られますが、未読です。


乱文失礼しました。

***********************************************************************************

以上の情報をカストリ出版編集者、渡辺氏より頂きました。同誌の復刊に心力を注いだ者のみが到達し得た内容です。これだけの情報、私一人では勿体ないので同氏の許可を得て載いた上で、ご覧になった方と共有させて頂きます。
尚、次回全国遊廓案内がとったであろう取材のアプローチについて私なりの考えと、カストリ出版さんについて書きます。

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by gionchoubu | 2015-12-07 11:42 | 遊郭・花街あれこれ | Comments(0)