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雇仲居倶楽部


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木屋町四条下がる

昭和十年頃には市内に雇仲居の置屋は五十軒ほどあり、同営業組合は便宜上これらを五条、松原、中立売、西陣の四区間に分けました。

京都市雇仲居置屋営業組合は、所属雇仲居の品性技芸の向上をはかるため事務所内に矯風会を設け、会長、副会長、教師、助教を置き、会員を梅組、竹組、随時課の三種に分け、雇仲居希望者は検定試験に合格すればまず梅組に編入され、礼儀作法を中心に教えられ、終了者は竹組に進級して活花、抹茶の教授が始まりました。

随意課は婚礼に関する課なので、竹組の希望者や会長の推薦者に限り入会を許されました。婚礼式は小笠原流と藤原流の二様でありました。

この矯風会編纂、“礼式栞”の組合議長の序文は「社会の存立は共存共栄を持って基とし、共存共栄の経となり緯となるもの即ち礼節である。祝賀慶弔の行事は言はずもがな、親族知友の校驩内至朝暮の挨拶、起居辞の令、凡そ人々の相接する必ず礼儀あり、作法がなければならぬ。雇仲居置屋業は諸般宴会斡旋の需めに応じ、社交場裡必須の機関たる任を完ふするを本領となすものなるが故に其所属雇仲居は品性の高尚と諸礼儀式の熟達を期すべき』

この雇仲居は大正十年には京都市に218人、昭和三年に710人、この昭和十年にも500を超える人数がおりました。冠婚葬祭や宴会の雑役を職分と考える雇仲居もおおたでしょうが、擬似芸妓として、営業時間が十二時と決められているにも拘らず、二時、三時まで鳴り物入りで騒ぎ、世の顰蹙をかうヤトナも多数おりました。

昭和八年の松園蔵版の『京都職業別電話名簿』を見ると、京都市内に雇仲居倶楽部は四十数軒あり、職種は雇仲居置屋、雇女業、雇女置屋商、やとな倶楽部、雇仲居置屋業、やとな置屋業、雇仲居業、ヤトナ置屋業、ヤトナ倶楽部、ヤトナ業、ヤトナ置屋とばらばらで、自分たちの業種の統一もなされていないのが分かります、これは各倶楽部から申請されたものをそのまま載せたのでしょう。

加茂川倶楽部、アサヒ倶楽部、乙女倶楽部、ヤトナみや古、ヨシヨシ倶楽部、コトブキ倶楽部など高瀬川沿いの仏光寺〜松原あたりに10軒ほど、御池倶楽部、河原町倶楽部、ヤトナ元祖忠兵衛、奴倶楽部など河原町三条あたりに8軒ほど、本場といわれた東大路松原〜安井金比羅間は以外にすくなく東山花壇、あこややとな倶楽部、サイセキ倶楽部、常盤倶楽部、松原倶楽部、やとな安井倶楽部の5軒、その他離れた所に、千本下立売の乾やとな倶楽部、千本出水の千本ヤトナ倶楽部、大宮、寺の内の個人名の雇仲居置屋業、紫野北舟岡町の船岡倶楽部といった具合です。面白いことに『京都商工人名録昭和9年版』には祇園町南側で一力さんが合名会社萬亭で雇仲居倶楽部に登録されています。

この雇仲居倶楽部の密集地である高瀬川沿い仏光寺〜松原は席貸兼旅館も多く、当時この業種が上記の電話帳にて京都に68軒ありましたが、この区域だけで
栄屋(画像)、藤田楼、中の家、など15軒を数えました。

京都市で一番この席貸兼旅館が多かったのは同じ高瀬川沿いでもずっと北の二条〜三条間で、富の家、月下亭、玉川楼、木乃輝、あずま屋など十八軒ありました。

松川二郎は『全国花街めぐり』で「是等の家々は表に旅館と書いてあっても、旅館にあらず、料亭にもあらず将た貸席でもないところの席貸という独特のお茶屋であることは巳に大坂の部で述べた。芸妓置屋とは直接の取引がなく、凡て貸席から送り込む形式になってゐるが、木屋町の如きは地続きで極く近い関係もあろうが、貸席と席貸の連絡がよく取れてゐて、殆ど普通の貸席と異なるところは無いやうである。」

貸席と席貸に貸座席、お茶屋、待合とこの世界はややこしいことこの上ありません。

雇仲居と席貸の関係は加藤政洋著『京の花街ものがたり』に詳しいので興味のある方は是非購読をお勧めします。
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              木屋町四条下ルにあった加茂川倶楽部・・・同じあたりに・・・偶然でしょうか?
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                       木屋町四条条下がる
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                       木屋町押小路

by gionchoubu | 2015-09-21 12:57 | 雇仲居 | Comments(0)